- コンテンツマーケティング
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デジタルアイデンティティ(以下、DI)は、2021年4月よりアットホーム様のコンテンツマーケティングのインハウス化を支援してまいりました。
現在ではインハウス化を達成し、社内のコンテンツ制作フローが確立され、公開した記事もコンスタントに上位表示されるようになっています。それによりサイトへのアクセス全体で見ても、記事コンテンツが大きな流入源となっています。
今回は、アットホーム株式会社の齋藤様、林原様、中野様(以下、敬称略)にインハウス化に取り組むことになった経緯や当時の課題、インハウス化が成功するまでの取り組みや今後の目標についてお話しを伺いました。
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目次 [表示]
オウンドメディア運営グループについて
はじめに、オウンドメディア運営グループのミッションについて教えてください。
齋藤:オウンドメディア運営グループはコンテンツ全般の企画をおこなっており、記事だけでなくYouTubeチャンネル、SNS運用も担当しています。特にコンテンツはSEO上、とても重要で資産にもなるので、我々の部署ではエンドユーザー様に向けたコンテンツ作りを推進し、蓄積・発信をしています。
「住まい・不動産のお役立ち情報&ツール」について
運用されている「住まい・不動産のお役立ち情報&ツール」はどんなメディアですか?
齋藤:住まい探し全般に関する、様々なコンテンツを提供しています。
インテリアや物件の探し方、街に関する情報など、物件検討度が低い段階から価値ある情報を共有することで、エンドユーザー様との信頼関係を構築しております。
コンテンツ作成インハウス化の経緯・当時の課題について
コンテンツインハウス化のきっかけ、検討した理由を教えていただけますか?
齋藤:もともと、不動産情報サイト アットホーム内に少し記事はあったんですが、継続的に作っていくという体制がありませんでした。約6年前、現在の「オウンドメディア運営グループ」が前身の「コンテンツプロジェクト」だった頃から、コンテンツ制作の土台を作っていこうという動きが少しずつ始まりました。
DI:インハウス取り組み前の体制について教えていただけますか?
齋藤:
当時はコンテンツ制作を他社に外注しており、納品された記事をチームメンバーでチェックするという体制でした。DIさんにも、「賃貸完全マニュアル」のコンテンツを制作していただいてましたね。
DI:そうでしたね。その体制からインハウス化の取り組みを開始された?
齋藤:はい、コンテンツ制作から自分たちで、ということになりました。
記事構成やキーワード選定だけでなく、ライティングや撮影も含めて全部ということで、なかなかの負担でした。ただ、そのお陰でメンバー全員がひとしきりライティングできるようにはなりましたね(笑)。
自社でのインハウスの取り組みに当たって、難しかったところや課題はありましたか?
齋藤:まず、対策するキーワードの選定方法がわからないというのがありました。
きちんと戦略を立てて考えられていなかったので、「面白そうだね」というテーマで記事を作ってみて、実際に記事としては面白いものの検索順位は上がってこないという状況でした。
分析用のツールも使い出してはいたんですが、うまく使えていない状態で「どうしよう?」と(笑)。
DI:キーワード選定は難しいですよね。
書き手の立場から「このテーマ面白そう」というのがあっても、そのキーワードで実際に流入が得られるか・ユーザーのためになるのか、というのは結構ギャップが生まれやすいポイントなので、我々としてもしっかりレクチャーさせていただこうと考えていました。
齋藤:あとは、圧倒的に本数が作れないという問題もありましたね。
会社からはたくさん作るよう言われていたんですが、量産できる体制作りも出来ていませんでした。
DI:本数でいうと、当時から他社がSEOを意識したコンテンツを大量に持っていた、というのはありましたよね。
そういう状況の中で、「数の差をどう埋めるか」「SEOを意識しつつ、ユーザーが求めている情報をどれだけ多く発信するか」という課題感を伺っていました。
齋藤:そうですね。
そんな中、コンテンツ制作のノウハウを強化していきたいというところで、ご相談させていただきました。
DIさんにお願いした理由としては、広告運用のインハウス化もご支援いただいていて実績も上がっていたので信頼感があった、というのはありますね。
DI:ありがとうございます。
>>【インタビュー】アットホーム様の広告運用インハウス化成功の秘訣!経緯から課題、今後の展望まで
デジタルアイデンティティのインハウス支援について
「DIのインハウス化支援のここが良かった」というところはありますか?
齋藤:戦略が決まったことが大きかったです。
全般的に記事が足りていないので、まずはカテゴリーをひとつ決めて進めていこう、と。
「住宅ローン」などのテーマは専門知識や専門家の記事が必要になるので、自分たちが取り組みやすい「学生の一人暮らし」などのカテゴリーから始めました。
DI:そうですね。その頃はアットホーム様として「学生さんのアプリ利用を増やしたい」というのもあって、記事からアプリに誘導できないかというところも選定理由だったと思います。
齋藤:あとは「タウンライブラリー」という街に関する情報を発信するメディアにも力を入れたいというのがあり、最初に記事数を増やしました。
DI:当時、「タウンライブラリー」はまだまだ情報を増やしている段階で、一緒に取り組ませていただきました。再開発の記事を増やしたり、現地に赴いての撮影を強化したり。
一同:そうそう!
インハウスを進める中で、目標・方針が変わることはありましたか?
齋藤:全体の目標や方針というのは、ほとんど変わっていません。
今いるメンバーでどれだけ記事を作成できるか、というところですね。「タウンライブラリー」に関しては会社の方針で強化したいエリアもあり、そのエリアの記事を増やそうというのがありました。
この場合は、関連部署と連携して流入を増やしていくというのが大きな目標ですが、「営業活動にコンテンツを使いたい」「このエリアも強化してます」「アプリにも送客したい」など、結構色々な要望に応えていました。
インハウス化を進める上で苦労した点について
インハウス化を進める上で、苦労したところはありますか?
中野:一番はリソースの部分ですね。半年ぐらい月一で勉強会をしていただいて、キーワード選定からコンテンツ作成までのステップを説明していただいたので、手順が難しいというところはありませんでした。が、やっぱり人数が少ないので……。
毎月記事をつくる本数が決まっていたんですが、「自分たちが1ヶ月でどれくらいできるのか」がわからないままスタートしたこともあって、そこが大変でした。
齋藤:あとはすぐに順位が出るわけじゃないので、社内報告は工夫しましたね。
これは成果が出るまでに大体このくらいの期間がかかるとか、記事を増やしてる段階だからビッグキーワードで成果が出てくるのはまだですよ、とか。
DI:コンテンツ施策は記事を公開すればすぐ結果が出る取り組みではないので、社内の理解を得るのは重要ですね。現在、上位表示できているキーワードも当時は軒並み100位以下でしたし。
齋藤:そうなんです。
すごく焦ります。早く効果でないかな、大丈夫かな、みたいな(笑)。
中野:まだ20位ぐらいなら「今後伸びてきそう」と穏やかな気持ちでいられるんですけど、35位とかだと大丈夫かな、ってなります。
あと、検索エンジンにインデックスされない時も焦りますね。
DI:ありましたね!
半年くらい前にご相談いただきましたね。アップしてしばらく経つのにページが検索エンジンにインデックスされないというケース。
中野:noindex(ページをインデックスさせない指示)になってるんじゃないか、とか色々調べました。
記事作成の中で苦労されたことはありますか?
中野:ライターさんから初稿が戻ってきた後のチェックも結構大変でしたね。
DI:確かに、そこが一番大変かもしれないですね。
依頼する側の意図が伝わりきらなかったり、思ったのと違う形で出てきてしまうというのは、どうしても発生してしまうところなので。レギュレーションを策定するなどして、「どう書いてほしいか」を擦り合わせるのが重要かと思います。
中野:あとは、記事の公開作業も結構パワーがいりますよね。どの画像を使うとか、図表はどれとか、内部リンクの入れ方とか。決めていくのが大変でした。
インハウス体制・チーム作りについて
林原さんは、新メンバーとして参加されましたが、大変なことはありましたか?
林原:私が入った時には、既に運用体制やフローがあらかた固まっていたので、皆さんのレベルに追いつくのが大変でした。
先輩の皆さんからベースの部分は教えてもらっていたんですが、実際に業務を進める中で迷う部分はかなりありました。
そういった部分をDIさんとの質問会やチャットでのやりとりで、プロの目線からアドバイスをいただけたので、早めに業務に携われるスキルが身につきました。とても感謝しています。
逆に、新しいメンバーを迎えられた側として、苦労されたところはありますか?
中野:SEOって、百点満点の正解がある領域ではないですよね。
教科書的なものはあっても、アットホーム的にはこっちが正解だったりとか、その揺らぎの部分をどうやって伝えていこうか、というところは悩みましたね。
齋藤:感覚が必要だったりとか。
中野:そうなんです。正解を求められると、なかなか「こうだよ」とは言えなくて。
そういったところはSEOコンテンツならではの難しさかなぁ、と。
DI:正解がない、というのは本当にそうだと思います。実際に記事を出してみて、検索エンジンやユーザーがどう感じるのかをトライ&エラーしていくしかないんですよね。
その中で、「ユーザーの為になるものを作る」という理念はぶれさせずに、自社としてどうするべきかを考えながら取り組むのが大切だと思います。
チームでコンテンツ作成を行う上で大変だったことはありますか?
中野:結構苦労するのは、「統一感を持たせること」ですね。沢山人がいると、「こういう場合はどうすれば良いですか」とか色々出てきて。
それはレギュレーションにはないから自由でいいんだけど、「自由」って回答するのもあれだな、という。
でも方針を示すなら全部の記事でもレギュレーションにしないとダメ、ということになるので、さじ加減が難しいですね。
齋藤:人によってはそういうところが引っかかるのかーって。
中野:回答が自分の一存でぶれちゃってもいけない。こういうところは常に考えながら回答してますね。
インハウス化で最も重要なこと
これからインハウス化に取り組む企業様に向けて、最も重要だと思うこと、伝えたいことを教えていただけますか?
齋藤:「ひとつひとつ言語化をする」ということが一番重要ですかね。
インハウス支援をいただく中で、言語化された教科書をいただけたのが一番ありがたかったな、と思っています。自分の中で自己流でやっていたものがちゃんと言語化されて、スキルチェックの面でもちゃんと可視化できたのが大事だったかな、と。
DI:体系化された知識・ノウハウをもとに言語化して、そこに準じてやっていくというところですね。
齋藤:あとは、SEOを意識しつつ「読みやすい」「わかりやすい」「面白い」っていう自分なりの目線を忘れずに、というのも大切だと思います。
DI:確かに。突き詰める人ほどテクニカルに落ちてしまいがちなんですよね、SEOって。「タイトルは何文字じゃないといけない」みたいな。
でも、SEOを意識しながらも「ユーザーにとって面白いか」が大切なのは変わりません。自分が楽しめないものはユーザーもきっと楽しめないので、面白さ・楽しさを忘れない、というのは大事ですよね。
リーダーの立場で、意識されたことはありますか?
齋藤:そうですね。グループ長という立場なので、皆よりも早く知識や技術を身につけないと、という意識はありました。
リーダーが作った記事が全然順位上がらないとか、そういう状況も嫌ですし(笑)。
DI:わかります。私も社内のオウンドメディアで記事を書くことがあるんですが、書くからには上位表示されないと示しがつかない、というプレッシャーはありますね。
ただそこで結果を出せれば、ちゃんと書けば成果が出るんだ、と後輩たちに成功体験を見せられるので。
齋藤:成功体験は大切ですよね。
結局、良質なコンテンツかどうかを見極めるためには、自分が手を動かしてやってみないと、チェックをする時の審美眼も身につかないんじゃないかと思います。
実作業を自分でやるというのはすごく大事なんじゃないかな、というのは感じました。
インハウス化の初期段階で重要なことはありますか?
齋藤:気合いは必要です(笑)。
我々もそうですが、競合が多いテーマだとどうしても記事の本数が必要になってくるので。
しかも、最初は順位が圏外っていうのも珍しくないので……。
DI:確かに、結果が出るまでの期間は苦しいですよね。
齋藤:他社もかなり記事が多かったですね。
ただ、その状況からどんどん差を縮めて、今では勝っているキーワードも増えているので、最初から諦める必要はないと思います。
今後の展望について
今後、どういったメディア運用を目指していきたいですか?
齋藤:コンテンツ全体で右肩上がりに評価が上がってきているので、今後も記事の品質を落とさず流入数を増やしていきたいです。
検索需要のあるテーマで成功した例があるので、また新しいカテゴリーを見つけ出していきたいですね。
また、アットホームならではの「住」に近い部分も注力して、この両軸でやっていければと考えています。
中野:あと、SEOとは離れたところですが、息抜き記事のような内容自体に独自性があって、読んでいる人が面白いなと思ってもらえるような記事も作っていきたいですね。
DI:いいですね。サイトに訪れたユーザーがふと目にして「読んでみたい」と思うもの、実際に読んで面白いものも、コンテンツとしての価値は非常に高いです。
インハウス体制が整った今だからこそ、そういったところに漕ぎ出されていくのは良いと思います。
DI:本日はありがとうございました!
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